校長室より

前傾姿勢 ~今を全力!~(第1学期始業式式辞)

平成31年度1学期の始業式を、皆さんは今どういう気持ちで迎えているでしょうか。おそらく昨年、一昨年よりも更に心構えを強く持って新年度をスタートしようと思っていることではないでしょうか。

4月1日には、新たな元号が発表され、時代が「平成」から「令和」に変わろうとする中で、 世間一般の多くの人たちが時代の区切りを意識しながら、新しい時代への希望を胸に秘めています。皆さんも同様であるはずです。しかし、それ以上に、皆さんが新年度を迎え心構えを強くする理由は、この隠岐島前高校での生活が2年目、3年目を迎えることへの期待感からくるものではないかと推察します。

生徒の皆さんは、今までに増して島内生と島外生が打ち解け合った雰囲気の中で、いろいろな学校行事や研修・交流活動、そして日々の学習にしっかりと取り組んでいってください。私たち教職員は、そんな皆さんの意欲ある実践に応えることができるよう、今年度も教職員が一 致団結して全生徒を支援していきます。

さて、新年度のスタートにあたり、皆さんに大切にしてほしいことを三点伝えておきたいと思います。

一つは、今年度のスローガンについてです。昨年までの「前傾姿勢で SHINKA」というスロ ーガンを今年度は、「前傾姿勢 〜今を全力!〜」と変更します。このことの意味合いですが、 常に前を見据えながらも、いま、ここで、自分のやるべきことに集中をし、まず自分が課題と捉えることに対して「しっかり、じっくり、きっちり」と取り組む姿勢を求めるものです。全力を尽くすということにおいて、約束された結果などないわけですが、そうであるならば、せめて全力で取り組む姿勢だけは常に維持したい、そういう思いで設定したスローガンです。 「前傾姿勢で」めざす所の「SHINKA」を胸に秘め、新たなスローガン「前傾姿勢 〜今を全力!〜」が皆さんに浸透し、日々の活動を後押しするような力になっていくことを期待しています。

二つ目は、「地域に愛され期待される学校」であることについてです。本校の教育活動の多くは地域によって支えられています。その地域の支援と恩恵に感謝する気持ちを常に念頭に置いてください。そして、具体的に日々の生活で実践してほしい事として、「学びの環境整備」があります。このことについては、一昨年度から折に触れて確認をしてきていることですが、今一度自分の生活態度を振り返ってみてください。ルールを守ることの意義や TPO をわきまえたふるまい、また教室の机回りの片づけややロッカーの使用の仕方等々です。この点については、昨年度から一歩前進した意識で新年度の生活をスタートしてください。

三つ目は、他者への「思いやり」についてです。当然、先程の「地域に愛される学校」づくりをめざす上で、この思いやりは欠かすことができない重要な要素です。こちらから感謝と思いやりの気持ちを持って関わることをしなければ、愛される学校になれないのは明白です。友人同士の関係においても、まず自分から相手への思いやりを具体的な言動に置き換えて実践してみてください。一つの思いやりに満ちた言動は、次のおもいやりある言動につながり、その小さな行いの積み重ねが、温かい環境と関係性を創っていきます。

皆さんには、今後も地域に根差し、地域と共に歩み続ける学校であることの喜びと誇りを持って日々の生活を送ってもらいたいと思います。

以上の三点について、皆さんの理解と協力をお願いし、始業式の式辞とします。

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