校長室より

「前傾姿勢」〜今を全力!〜(第3学期始業式式辞)

3学期の始業式をむかえました。冬休みを終え、こうして皆さんの元気そうな姿を見ると、年末年始でのそれぞれの充実ぶりが窺われます。とても嬉しいことです。

冬休みに入った12月21日(土)、ソフトテニスの県高校インドア選手権大会がおこなわれ、本校からは男子2ペア、女子1ペアが出場しました。私も会場で応援することができましたが、特に印象に残ったのは、新人戦の上位ペアが参加する今大会の雰囲気に呑まれることなく、堂々と試合に臨んでいる態度です。

男子1ペアの3位という結果は、これが県総体であれば、インターハイに出場できる成績であり、女子のベスト8という結果もインターハイ出場に絡む素晴らしい成績です。しかし、その成績にも増して素晴らしかったのは、最後まで2人で力を合わせて戦い抜く姿勢です。このことは口で言うほど簡単なことではないですが、それが実践できていたことは成績以上に評価に値すると強く感じました。今後の活躍にも期待します。

さて、3年生にとっては、人によって多少の長短はありますが、この地で生活する時間も刻一刻と少なくなってきています。これから卒業までの残された時間のなかで、様々な思いが頭をめぐることでしょう。3年前、4年前に本校を志願しようと決めたときの気持ち、この地で生活を始めた頃の悩み、友達との関係、地域の方との出会い等々、楽しい思い出ばかりではなくても、その一つ一つがかけがえのないものになっていることには間違いがないはずです。1・2年生にとっては、背中を見て追いかけてきた3年生との時間が残りわずかになっていくことに寂しさを感じている人も多いことでしょう。そういう意味で、この3学期は別れの時期ではありますが、また、一方で新たなスタートへの準備の時期でもあります。そのような受け止め方で、この3学期をスタートさせてもらいたいと期待します。

始業式にあたり、ひとつだけ皆さんにお話をしたいと思います。
1・2学期の終業式、始業式で、多くの成功哲学の柱になっている考え方として、すべての始まりが強い「思い」であることをお話ししました。その「思い」を実現するために必要なことは、自分の可能性をまっすぐに信じることであり、その可能性とは、自分の「未来の能力」のことであるということ。今の自分にできなくても、将来の自分になら可能であると未来進行形で考えることの大切さ、そして、諦めずにやり通せば成功しかあり得ないということを伝えました。

3学期をむかえた今日、皆さんに特に伝えたいことは、志(自分の夢)を高く持ち、その志を実現するために、目標に向かって一歩一歩地道な努力を積み重ねるということです。人生は、「今日一日」の積み重ね、「いま」の連続にほかなりません。ことさらに先を見ず、いまという瞬間に全力を注ぐことによって、その時には見えなかった未来の姿がやがて自然に見えるようにもなってくるものです。今日一日を充実させることに力を注ぎ、夢を現実に手繰り寄せてほしいと切に願います。この考え方を忘れないために、私も常々、「今、ここ、自分」ということばを大切にしています。

3年生で、進学試験を控えている人にとっては、今がまさに大切な一日一日です。進路が内定した人にとっては、入学・入社までの限られた期間、自分自身の自覚に基づいた準備が必要な時期です。また、1・2年生にとっては、1・2学期、自分自身としっかりと向き合いながら、他者と関わり視野を広げた経験を、自分の将来につなげていくために具体的に実践することが求められる時期です。まず、それぞれが置かれている状況を自覚し、そのうえで、今、自分がやるべきことに焦点をあて、全力で取り組んでいきましょう。

以上、3学期始業式の式辞とします。

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