校長室より

おかげさま ~思い遣りを形に~(3学期始業式式辞)

平成30年度第3学期、始業日を迎えました。
平成31年の幕開け、平成最後の数ヶ月が始まります。冬休みを終え、みなさん、命の充電はできましたか。こうして元気そうな姿を見ると、年末年始でのそれ ぞれの充実ぶりが窺われます。とても嬉しいことです。残り3か月、3年生と共に過ごす日々も少ない中、 平成の終わりの年度をしっかりと色濃く刻みつけましょう、忘れられない日々を送ることで。

さて、私の好きな言葉の一つに「おかげさま」があります。
関わってくれた相手に対して「あなたの力添えのおかげで今がある。ありがとう。」といった、感謝の思いを伝える言葉です。実に柔らかく丁寧で 謙虚な表現だと思います。人はとかく傲慢になりがちです。何でも自分が一人で成し遂げた気になって、 支えてくれる人の存在を忘れてしまうことが多々あるものです。ほぼすべての事柄で、一人で完結できる ことなどありません。学校や家庭、寮での生活、どれ一つとっても、仲間や先生、保護者や地域の方々の 協力や支援を受けて成り立っています。叱咤激励の言葉や協働・共創の取り組み、資金面、衣食住に関す るサポート等、表立っての場合もあれば、陰ながらの場合もありますが、すべては「おかげさま」です。

ではともに振り返ってみましょう。
「おかげさま」と素直に言えるためにはまず思うことが必要です。 1)学校で授業が受けられていること、地域課題解決型探究学習ができていること、2)学園祭や海外研修などの学校行事、部活動や課外活動、外部との交流の機会等が保障されていること、3)家庭や寮で安心した生活が営まれていること、4)地域行事や地域での活動に参加したり、取り組めたりしていることはたして誰のおかげでしょうか。当たり前と考えていいでしょうか。感謝の対象を思い浮かべましょう。その多くは期待と願いが込められての支援であり、言葉以上に大切なのは、それに報いることです。否、報いが実現しなくても、報いるように努めるその姿勢こそが大切で、相手に最も喜ばれることなのです。

「おかげさま」の言葉ももちろんですが、期待に応える行動やその心を感じさせるふるまいを各自が心が けると、必ずや人間関係が円滑になり、物事がうまく進んでいくはず…、学校でも家庭や寮生活でも。 まずはちょっとしたことから気をつけてみるとよいでしょう。たとえばトイレットペーパーの補充。学校や寮で自分が使うそれは自分でセットしていない場合が多いですよね。自分の使用後になくなった、あるいはなくなろうとしている時に自分が補充しておくのは「思い遣り」であるとともに「おかげさま」だと思います。自分が使えたのは誰かの配慮のおかげと思えたら、特定の人ではない誰かのために新しい ロールをセットする、当たり前のようですが、実は簡単にできることではありません。「自分の用は足り た、それで終わり」の考えではそんな配慮はできません。心配りのできる人、学校でありたいと願いま す。スリッパを揃えること、気持ちのよい挨拶、身だしなみの整え、机周りの整頓、みんな同様です。

本校は、未来の可能性に満ちた、伸びしろの大きい学校だと考えています。
元気のよい挨拶はできる し、来客にも丁寧な対応ができます。寮生による寮説明などは絶品で、ゲストからは「高校生離れしている」といつも絶賛されます。探究学習のプレゼンテーションの際も堂々としており、一歩目を踏み出す力 は目を見張るものがあります。今に何を加えればもっともっと伸びていくか、真剣に考えたとき思い浮かんだのは「思い遣り」であり「おかげさま」の心でした。離島の立地条件では考えられないほどの多様性と圧倒的な交流が日常的にある中で、出会いや取り組みのスタートから相手を意識しておく、相手の心を慮り、関わる全ての人たちに感謝の心で接する、「思い」を内にのみ向けず、「思い」を他者に「遣り」、そして「おかげさま」の心でもって行動、実践する、それが当然と言える学校であれば、もっと伸びる。

みんなで「思い遣り日本一の学校」「おかげさま学校」をめざそうではありませんか! こんなに協調性の高い生徒や先生方なら実現できるでしょう。そんな理想を追求したいと思っています。島前ですから。 以上、3学期の始まりにあたり、今年に大切にしたいことを伝え、始業式の式辞とします。

平成31年1月8日 校 長 多々納 雄二

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