グローバルな挑戦

グローバル探究2019 in ロシア その5

本年度のグローバル探究2019 in ロシアは、2年生4名(豊田、富村、東郷、八木)と引率の木村で参加しています。

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オケアンでの2週間の生活も終わりを迎えました。ウラジオストクでの2週間は生徒だけでなく引率の私にも多くの学びがありました。ウラジオストクは日本車がたくさん走っていること。夏のモンスーンの湿度を体感できたこと。極東ロシアの拠点港になる所以を地形に見ることができたこと。タオルが「Made in TURKMENISTAN」であったこと。地理教員として授業の話題がたくさんできました。続きは地理の授業で。

「多様な価値観があり、相手の価値観を大切にして受け入れることで、お互いに良い関係が築ける。」

「コミュニケーション力を向上するために語学の勉強に励みたい。秋のシンガポール研修に向けて準備をしたい。」

「わからないことも、してはいけないことも丁寧に教えてくれる。日本では見て見ぬ振りが多いが、人と積極的に関わる優しさを感じた。」

「自分の意見をしっかりと言える空気があり、そして自分の意見を持っている。島前高校もそのような雰囲気になるともっといい高校生活が送れる」

最後の振り返りでの言葉です。そして、「(この経験を終えて)今ならなんでもできる。いろんなことに挑戦できる」という言葉までも。海外でかつロシア語で、言語がほとんど通用しない中で、2週間生活をした経験が、大きな自信へと変わったようです。

オケアンのスタッフの皆様、大変ありがとうございました。各国からの参加者の皆様、出発前からお世話になった西ノ島町あしたばの会の皆様、島根県教育委員会、そして本校で事前指導や運営を支えていただいた皆様、関係していただいた全ての方々に感謝いたします。

探究はこれで終わりではありません。この経験を次にどう活かしていくか。楽しみに見続けたいと思います。最後に、東郷旅人のレポートをお届けします。

<東郷くん>
先日、およそ3週間にわたるロシアでのグローバル探究を終え、日本に帰ってきました。 帰国して最初の朝のことです。「タビトー、オキマース!」と 覚えたての日本語で起こしに来てくれるはずのロシア人の男の子が来てくれません。 周りを見た途端、自分が日本に帰ってきた実感とロシアでの数え切れないほどの思い出が溢れてきました。

探究初日。ロシアに到着してまず感じたことは言葉の壁の厚さです。自分の感情を伝えたくても伝えられないという歯痒さは、自分にとって新鮮で全く新しい感覚でした。なんとも言い表しがたい自己嫌悪に陥り、これからの探究活動が不安で仕方ありませんでした。しかし、慣れない英語で話してくれるロシアの方々の温かさに助けられ本当にたくさんの学びを与えてくれた3週間にすることができました。

私はグローバル探究で、「他人の価値観を尊重する態度を身につけ、自らを多様にする」ということを目標にしていました。海外の人と自分は生活環境が大きく異なるため、価値観にも多くの違いがあり、より学びになると思ったからです。 私はロシアで文化の違いや、人々の価値観の違いを感じる度に、「当たり前」という言葉について考えました。 例えば、ロシアでは時間に対してあまり細かいことを気にしません。集合時間がその場で変更になったり、時間になっても誰も来なかったりすることは日常茶飯事です。 私は、この時間のルーズさに何度も戸惑わされ正直なところ怒りを感じることもありました。しかし、日が経つにつれてそれがロシア人にとっての「当たり前」であることに気づきました。つまり、私の怒りの感情は私自身の「当たり前」を相手に押し付けようとしていただけに過ぎなかったのです。

相手を尊重するということは、相手の「当たり前」を理解しようとする姿勢が大切であることに気づかされました。この体験は、今後の自分の学校生活や私生活でも大いに活かすことができる体験になったと思います。このような機会を作ってくださった方々、現地のスタッフの方々、関わってくださった全ての方々に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

無事に帰国しました!

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