グローバルな挑戦

海外研修の代替となるグローカル研修を実施しました(2日目)

2月2日(火)〜4日(木)でシンガポール海外研修の代替となる島前地域でのグローカル研修を実施しています。

新型コロナウイルス感染症により中止となってしまったシンガポール海外研修。生徒の中にはシンガポールでの研修に惹かれて入学した生徒もいるくらい、本校にとっては非常に大きな行事です。また、地域課題解決型探究学習の発表もこのシンガポール海外研修に合わせてスケジュールが組まれており、生徒にとっても教員にとっても非常に残念な結果となってしまいました。

年度当初には国内他地域への研修旅行等も粘り強く検討していましたが、緊急事態宣言が出るなど不安定な情勢が続き、最終的にはまだ新型コロナウイルス感染症が出ていない地元・隠岐島前地域での実施となりました。残念ながらシンガポールに行くことはできませんでしたが、「島前でやるとなったことに意味があるはず」を合言葉に、2年部の教員・コーディネーターチームが一丸となって準備を進めてきました。

今日は2日目の様子をお伝えします。

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2日目は1年間かけて取り組んできた地域課題解決型学習の成果発表です。

朝からホテルのロビーでプレゼンを練習する生徒たち

本来であればシンガポールの大学生を相手に英語プレゼンテーションをする予定でした。それは叶いませんでしたが、APU(立命館アジア太平洋大学)、島根大学、そして現地National University of Singaporeから外国人留学生がオンラインで駆け付けてくれ、各会場に15名程の留学生に参加いただきました。また、会場には島前三町村でALT(Assistant Language Teacher)として小中学校で活躍する外国人の先生方にもご参加いただき、積極的に質問やコメントを寄せていただきました。

会場Bのオンラインコメンテーターたち

生徒たちは拙い英語ながらに、これまでの練習成果を発揮し、これまでの探究活動を一生懸命伝えていました。とくに練習のできない質疑応答では言葉に詰まる場面も多くありましたが、それでもチームで何とかしようとする姿勢が印象的でした。コメンテーターが多国籍だったこともあり、様々な国の英語が飛び交う想像以上に豊かな時間となりました。ご協力いただきました皆様に改めて感謝申し上げます。



今回、APUからは卒業生の2人も駆け付けてくれました。彼女らからコメントをもらいましたので、あわせてご紹介します。
松永さん:「今日はありがとうございました。高校生の頑張ってる姿見て自分ももう少し頑張ろうと思いました。あと、久しぶりにみなさんのお顔見れて嬉しかったです! 楽しかったです!」
太田さん:「ありがとうございました!! みんな今できることを工夫しながら、一生懸命頑張っているのが伝わりました! いつも通りいかないとこも多い中で、素晴らしいプレゼンでした! 私も頑張りたいと思います。また何か機会があれば、声かけてくださると嬉しいです。ありがとうございました!」

午後は、グローバルに活躍するゲストを招いての講演会です。
最初のパートは税所篤快さんと岩澤美保さんにオンラインで登場いただきました。それぞれのゲストのこれまでの「越境体験」を中心にお話しいただき、生徒たちから多くの質問をぶつけさせていただきました。生徒たちには事前学習で自分自身の越境体験について語ってもらったこともあり、自らと重ね合わせて話を聞けたのではないかと思います。

続いてのパートに登場いただいたのは、サッカー日本代表の元監督である岡田武史さん。
9月末に海士町に視察にお越しになった際に本校に立ち寄っていただき、コロナ禍で生徒との交流ができずに本当に残念だったのですが、2年学年主任・木村先生の大健闘(無茶振り)で、見事講演していただく約束をしていただき、この日実現に至りました。

岡田さんからは熱の入ったパワフルなメッセージを寄せていただきました。とくにこれからの社会の変化が激しい中で、人生に起こることすべてに意味があること、だからこそ、その意味を自分なりに考えて積極的に動くことの大切さのお話しが印象に残りました。

最後の1時間はふりかえりの時間です。
好きな色の画用紙に思い思いの振り返りを書き、生徒同士でそれを共有しました。講演の中で聞いた印象的な話と自分自身や午前中のプレゼンテーションを紐づけて書いている生徒もいて、共有の場はとても盛り上がりました。

この日が研修旅行の大きな山場。すべてのプレゼン終了後の生徒たちの表情は本当に晴れやかなものでした。生徒の皆さん、本当にお疲れ様でした!

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