日々の実践2019年10月10日 (木)
1年生「地域生活学 ✕ 夢探究Ⅰ」でゲストトークを実施しました
この授業では、地域への理解を深めること、自分自身の興味関心を広げることを目的に、2学期は地域の方々をゲストにお招きしてお話を伺う「ゲストトーク」を実施しています。
第3回目は「教育」をテーマに、ゲストとして海士町副町長の吉元操さん、西ノ島町ご出身で福井小学校(海士町)校長の濱板健一先生に来校いただき、10年前、廃校の危機にあった隠岐島前高校で「高校魅力化」の取り組みを立ち上げ、推進されてきた想いや苦労について、笑いあり涙ありの当時のエピソードとともにお話いただきました(進行はお二人の「戦友」の隠岐國学習センター・豊田庄吾さん)
濱板先生は「社会教育主事」として隠岐島前高校に派遣され、高校と地域をつなぐことに奮闘されました。慣れない仕事で上手くいかないこと、辞めたくなるもたくさんあったようですが、当時魅力化の立ち上げに関わった吉元副町長、岩本悠さん、地域の保護者さんをはじめ、たくさんの人が学校のため、地域のために本気で行動する姿をみて、自分も頑張ることができたというお話がありました。
そして、高校生が学校や地域でハツラツと活動することこそが、この地域が魅力的であり続けるためのカギであるという期待が込められたメッセージをいただきました。
吉元副町長からは、もし高校魅力化の取り組みがなければ、高校はもうすでになかったかもしれない。今日この授業もなかったかもしれないというお話から始まり、当時そのような最悪のシナリオを持ちながら、自分ができないことは島外の人も含めて周りの人に助けを求めながら危機を乗り切ってきたこと、お互いの得意を生かし合うことの大切さなどについてお話をいただきました。
また、人生にはたくさんの苦労やトラブルがあるけれど、まずはその前提を受け入れることも大切であるという生き方に関わるお話もありました。
ゲストお二人のお話しを受けて生徒からは、「これからの島前地域をよりよくしていくために、高校生の力が大切であることに改めて気づいたし、自分の生き方も見つめ直す機会となった」というコメントや、「今まで島前地域は閉鎖的だと思っていたけれど、そうではないことに気づいた。自分は西ノ島町出身なので、今すぐにではなくても自分が貢献できることを考えていきたい」などの感想がありました。
授業が終わった後も、たくさんの生徒が残ってお二人に質問をしており、非常に心に残る、学びの多い時間となりました。吉元副町長、濱板先生、豊田さん、貴重な機会をありがとうございました。