日々の実践

<授業探訪:化学 × 探究> 2年生の化学で「凝固点降下」の実験をしました

シリーズ「授業探訪」として、様々な教科での探究的な学びをレポートする新企画をはじめます。不定期にはなりますが、細く長く続けていきたいと思います。

このシリーズでは、日々の授業でいかに探究をし、学校での学びと日常生活とのつながりを見つけていくか、高校生も教職員の日々試行錯誤を続けていますが、その様子をお届けしたいと思います。今回は2年生の化学での探究の様子をお届けします。

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一般的に純粋な水は0℃で凍りますが、ジュースや食塩水など、他の物質が混ざった水溶液が凍る温度は0℃より更に低くなり、この現象のことを「凝固点降下」と呼びます。

今回の授業では、この「凝固点降下」をテーマに、 水、スクロースを溶かした水溶液(砂糖水)、塩化ナトリウムを溶かした水溶液(食塩水)を実際に冷却して何度で凍るのか、その過程でどのような温度変化が見られるのか、それぞれの水溶液の凝固点は何度なのか、などの問いに対して、仮説を立てた上で、実験と分析をしました。

化学の吉岡先生(中央)、実習助手の長澤先生(右)、そして生徒全員で協働作業

いざやってみると、水溶液を冷却する際の条件などが影響したのか、想定していた結果より多少誤差が出る場面などもありましたが、「なんでそうなったの?」というところにも、新たな学びの種があったように思います。

ちなみにこの凝固点降下の現象、日常生活ではどのような場面で生かされていると思いますか?

例えば、冬の寒い時期に道路に白い粉(塩化カルシウム)を撒くのは、塩化カルシウムの凝固点降下の働きが大きく、0℃より気温が下がっても路面が凍結しにくくなるためだそうです。(習ったことのあるはずの大人も学び直しています)

日常生活と化学のつながり、まだまだ探究しがいがありそうです。

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