校長室より

「元気ですかー?」(令和4年度第3学期始業式式辞:書き起こし)

皆さん、おはようございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

2学期の終業式が悪天候のために開催できず、こうしてみんなの顔を見ながら話ができる、これは、私にとって新年一番の嬉しいことです。

皆さんは寒い中で、大変かもしれませんが、少しお時間いただけたらと思います。

 

今日実は、話したいことが、この紙に16項目書いてあります。1分ずつ話しても、16〜20分かかってしまいますよね。今、皆さんの顔を見ながら、どれを話そうかなと思って、頭の中で組み立てをしているので、少しだけお時間をください。

 

決めました。16項目の中の4と10と13です。

それでは、ここから皆さんの顔を見ながらお話ししたいと思います。

 

この4月から12月まで、皆さんの活躍をずっと見てきました。

まずは、1年生に対して思ったことです。廊下が綺麗ですね、すごく整理がされているね。このように自分たちの生活環境をしっかりとコントロールしていくことができる1年生、これからどんどん伸びていくのではないか、と私は思います。

2年生は、私の目から見ると、とてもアイディアマンが多くて、前向きです。生徒会活動や探究活動等のあらゆる場面で前へどんどん進んでいこうという力強さを感じます。まさしく「踏み込みの島前」を感じさせる2年生ですね。

そして3年生。今日全ての3年生がこの場にいるわけではないので、本当は終業式でお話をしたかったですが…3年生に対して私が感じていることは、“思いやりの3年生”です。これまで私もいろいろな学校で勤務をしましたが、大体、2学期の10月から11月くらいになって、進路が決まってくる生徒さんたちが出てくると、どうしても学年全体に心の緩みが広がっていく様子が見えました。ところが、今年の3年生は仮に自分が早い進路決定をしても、周りのこれから頑張らないといけない他の友達たちを一生懸命フォローしていく、そういう姿を秋から冬にかけて感じました。

各学年、様々なカラーはあるかもしれません。ですが、このカラーが他学年にも広まっていくことにより隠岐島前高校の生徒の皆さんが、これから新しい年を迎えて、さらに飛躍をしていけるものと思います。

1年生、2年生、上級学年に進んでいく3学期、本当に大切なまとめの時期です。この9ヶ月を振り返って、2年生、3年生になっていくためには、何がまだ足りないか、何をこれからまだ磨いていかなければいけないか、真剣に考える3学期にしてください。3年生は上級学校に進む、あるいは就職、様々な進路が待っていると思います。ただ、あなたたちのほとんどが、18歳の成人年齢に達します。これからは、学生という枠だけで括らずに、自分が社会人として、大人として、何を磨いていかなければいけないか、さらに深め考える3学期にしてほしいと思います。

 

それでは、最後に1つ。今年度の体育祭の開会式のときに、お亡くなりになられたアントニオ猪木さんの「元気ですかー? … 1、2、3、だー!」というものをやりました。私は、冬休みにひとつプチ探究をしたのですが、このかけ声には、様々な効果があるということを知りました。今日は皆さんにそれだけ紹介させていただきたいと思います。

アメリカのニューヨーク大学とジョージ・ウィリアムズ大学の研究者が、実際に研究したデータで残っています。まず、「元気ですかー?」という言葉について、「元気ですかー?」と言われると、言った本人も言われた人も、過去に自分が元気であった記憶を呼び戻す作用があることが判明しているそうです。加えて、元気を呼び起こす力があるそうです。二つ目は「元気ですかー?」と言ったとき、多少大きな声を出すことで、筋力とやる気がアップするそうです。セロトニン等の脳内物質が出て、その効果が出るそうです。そして三つ目、この「元気ですかー?」という「元気」をポジティブな言葉にアレンジして言ってみる、例えば、鏡に向かって「笑顔ですかー?」等と言ってみる。このようにポジティブな言葉に変えて言うことも、同様の効果が期待されるそうです。そして、「1、2、3、だー!」のところを「1、2、3、ふー」と深呼吸のように吐くと、通常の倍のリラックス効果があり、ストレス軽減作用があるそうです。「1,2,3」で力を込めた後の脱力で効果が増すそうです。

皆さん、なぜ今私が、こういうお話しをしたかを考えてみてほしいなと思います。この問いに明確な答えはありません。「なぜ」を考えてみてください。

 

3学期が始まりました。もう一度言います。1年生、2年生は、進級に向けて、大切なまとめの時期になります、自分をよりブラッシュアップしてください。3年生、大人へのデビューです。成人としてのこれからを真剣に考えてください。真剣に考えれば考えるほど、おそらく皆さんの心の中には揺れが生じます。前向きにいかないといけないときもあれば、本当に悩んで、元気を失うときもあると思います。そういうときは友達に、家族の皆さんあるいは先生方にも思いを伝えてみましょう。ともに悩み、時にはアドバイスももらえるかもしれません。ですが、最後に自分を元気にする、自分を頑張れる体勢に持っていき、最終判断を行うのは自分でしかありません。ぜひとも、前向きにこの3学期乗り切ってほしいと思います。

 

そして、3年生の卒業式が無事に実施できるよう、我々も日々の健康管理に気をつけて過ごしていきましょう。

 

以上で終わります。

この記事をシェア