インタビュー特集2026年9月14日 (月)
「泥の中で綺麗に咲く蓮の花のように」 ――碧燎祭での挑戦×受験へのリアルな想い、限られた高校生活を全力で駆け抜ける山岡杏菜さんのストーリー――
今回は、隠岐島前高校3年生の“杏菜さん”のインタビューをお届けします。
夏休み明けわずか1週間で創り上げた「碧燎祭(文化祭・体育祭)」の裏側は!??
チームでの葛藤と成長、そして進路(受験)に向き合いながら島前高校ならではの「残された高校生活」を全力で楽しむリアルな姿に迫ります。
「高校生活でどんな体験ができるんだろう?」「行事と受験の両立はどうしているの?」と気になっている中学生や保護者の皆様に、ぜひ読んでいただきたい記事です。
1週間で急ピッチ準備!クラス全員で挑んだ「行列のできる恋愛相談」
――まずは自己紹介をお願いします!
杏菜さん:島前高校3年生、地域共創コースの山岡杏菜です。よろしくお願いします!
――9月といえば、島前高校の一大イベント「碧燎祭(へきりょうさい)」がありましたね。今年はどのような日程で開催されたのですか?
杏菜さん:今年は9月4日・5日・6日の3日間で開催されました。金曜日と土曜日が文化祭で、最終日の日曜日に体育祭がありました。
――準備はいつ頃から始まったのでしょうか?
杏菜さん:夏休みが終わった8月27日頃からです。夏休み前に企画内容は決まっていたので、本番までの約1週間で一気に形にしていきました。
――1週間で!文化祭では具体的にはどんな出し物をされたのですか?
杏菜さん:私のクラス(28人)は「行列のできる恋愛相談」をやりました。自分たちで作った問診票に「家族」「仕事」「片思い」「両思い」「失恋」などの項目を選んでもらって、「恋してるプラン」「ぶっちぎりプラン」「愛してるプラン」というプランを用意したんです。
恋愛相談ブースが4つ、占いブースが1つあって、相談だけ・占いだけと両方セットなどを選べるようにしました。「恋くじ」や絵馬、カップルで記念撮影ができる大きなハートの「フォトブース」も手作りしました。

――準備期間中、学校のスケジュールはどうなっていたのですか?
杏菜さん:この1週間は通常の授業がなくて、毎日3時間が文化祭のブース準備、残り3時間が体育祭のダンス練習でした!毎日体操服や団Tシャツで登校して、まさに集中準備期間でした。

「水や泥が汚いほど綺麗に咲く」――ぶつかり合いを乗り越えて掴んだ体育祭・総合優勝
――体育祭では青団に所属されていたそうですね。衣装やコンセプトがとても素敵でした。
杏菜さん:青団は「蓮(はす)の花」をテーマにしました。実在しない仏教由来の花で、「水や泥が汚ければ汚いほど綺麗に咲く」という意味があります。3年生全員で夏休み前や昼休みに集まって調べて決めました。女子はチャイナ服、男子は大帯、3年生はベルトに蓮の花をつけて踊りました。
――準備の中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?
杏菜さん:実は、青団のメンバーと選曲でぶつかりました(笑)。みんなはJ-POPで踊りたがっていたのですが、私はどうしてもK-POPがやりたくて……。青団のグループラインに自分の思いを長文で送って、最後まで粘ったんです。結局J-POPに決まって、最初は「ダンス覚えるの嫌だな…」と少しモチベーションが下がっていた時期もありました。
――そこから、どのように気持ちを切り替えたのですか?
杏菜さん:私は3年生にダンスを教えるダンスリーダー役だったので、先に振り付けを覚える必要があったんです。それに元々ダンスが好きだったこともあって、下級生と一緒に合わせるうちに「青団で一番綺麗に踊りたい!完璧に仕上げたい!」という気持ちに変わっていきました。

――本番はどうでしたか?
杏菜さん:もう全力を出し切りました!青団が優勝するとは思っていなくて「2位くらいかな」と思っていたのですが、なんと総合優勝できたんです。泣かないつもりだったのに涙が出ちゃいました。

クラスの恋愛相談ブースも大反響で、生徒やお客さんが本気で真剣な相談をしてくれたので、私達も真剣に答えるのがすごく楽しかったです。ステージパフォーマンスでは司会も担当して、最後の3年生バンドで「皆さん楽しむ準備できてますかー!」って呼びかけたらみんな盛り上がってくれて、ライブみたいで本当に気持ちよかったです!

頭の片隅から離れない「受験」と、互いを思いやるクラスの空気
――大盛り上がりの碧燎祭ですが、時期的に受験との両立も大変だったのではないでしょうか?
杏菜さん:志望理由書の準備や受験への不安がずっと頭の片隅にあって、「ダンスもブース準備も勉強もやばい!」って焦りながら突っ走っていました。100%楽しみたい気持ちと不安が交差していましたね。
――クラス全体の雰囲気はどうでしたか?
杏菜さん:全然ピリピリしていなくて、みんなで「グループワークの練習一緒にやろう?」「志望理由書は書いた?」って声を掛け合っていました。不安はみんな抱えていると思うのですが、表に出してピリつかせない雰囲気でした。
合格したら「残り4ヶ月」!?島前高校ならではのカウントダウンとこれからの想い
――合格が決まると、少し早めに寮を出ることになると伺いました。
杏菜さん:そうなんです!年内に合格が決まると、1月から自由登校期間になって12月末で退寮することになります。うまくいけば、この島前高校にいられるのもあと4ヶ月なんです。
――4ヶ月!本当にあっという間ですね。
杏菜さん:そうなんです。だからこそ、後輩との時間や思い出作りを今はすごく大切にしたいです。受験は自分ごとしてしっかり取り組みつつ、後輩に気を使わせないように全力で高校生活を楽しみたいなと思っています。
――残りの高校生活、どのように過ごしたいですか?
杏菜さん:1・2年生の頃はインドアで部屋にこもりがちだったのですが、最後の4ヶ月は悔いが残らないように過ごしたいです。少し面倒だなと思っても「思い出作り!」と思って夜に友達と買い物に行ったり、制服を着られる貴重な時間を噛みしめながら写真をたくさん撮ったりしたいです。毎日を全力で楽しんでいきます!
――受験も思い出作りも応援しています!本日はありがとうございました。
杏菜さん:ありがとうございました!
(取材・文:隠岐島前高校事務 三坂綾美 2026年9月)
