校長室より

一年の振り返り、そして実践 (第3学期終業式式辞)

3学期の終業式をむかえました。学校全体では大きな事故等もなく無事にこの日をむかえることができました。

しかし、特にこの一月の間は、国内外において新型コロナウィルス感染症の感染が拡大し、多数の感染者、そして死者を出すまでにその影響が深刻化してきています。今後、年度初めに係る生徒・保護者の皆さんへの連絡については、原則として本校ホームページに随時掲載していきますので、内容をこまめにチェックするようにしてください。幸い島根県内においては、今のところ感染者は確認されていませんが、内閣総理大臣が全国の学校に対して、長期間の臨時休校を要請するという事態を皆さんも当事者意識を持って重く受け止める必要があります。春休みの生活については、各自が必要な情報をしっかりと確認した上で、適切な行動を心がけてください。

今年度の卒業式は、卒業生・保護者そして教職員のみで執り行いました。在校生の皆さんには式に参列してもらうことができず、申し訳ありませんでした。当日は、在校生を代表して生徒会長の後藤唄さんが参列し、卒業生へ思いのこもった送辞を披露してくれました。また、卒業生代表で前生徒会長の渡邊大陽君は、保護者、地域の方、同級生・下級生、そして教職員へ、自分自身の高校生活を振り返りながら自分の言葉で感謝を述べました。二人の、島前高生らしい経験に基づく実感のこもった一言一言は、参列者の心に届きました。前日に行われた予餞会での学年の枠を超えたつながりやこの卒業式での一コマは、今の本校が何より誇れるものだと実感しました。

さて、3学期が今日で終わりになりますが、皆さんはこの3学期をどのように振り返りますか。一つの節目となる年度替わりのこの時期に、少し落ち着いて客観的にこの3学期、そしてこの1年を振り返ってみてください。そして、振り返りのなかで気づいたことは、気づいた時が実践する時です。実践することによってのみ自分を成長させることができます。

1年生にとってインターンシップでの経験は、自分自身をひとまわりもふたまわりも大きくすることができる機会になったはずです。他者との関わりのなかで視野を広げた経験を、今度は、自分の将来につなげていくためにしっかりと実践してください。2年生にとっては、1年次からグループで取り組んできた探究学習が移行の時期を迎えています。今後は、それぞれが自分の進路を意識した取り組みに変わっていきます。進んでいく道は一人ひとり様々ですが、今自分が置かれている状況をまず自覚し、覚悟を決めて取り組んでいきましょう。卒業生の進路実現に向かうひたむきな姿から、皆さんもいろんなことを感じているはずです。その実感を今度は自分の取り組みにつなげてください。その継承が島前高生のこれからのスタイルとなっていきます。

冒頭でも言いましたが、新年度を迎えるにあたっては体調管理に万全を期してください。そのうえで、発熱や咳などの風邪症状がみられる場合は無理をせず欠席をしてください。今後しばらくの間、新型コロナウィルス感染症の感染拡大は続くと多くの専門家が予測しています。自分自身が感染しないように細心の注意を払いながら、状況によっては自分自身が感染していることも想定して他人に感染させない行動がこれからはより一層求められます。

次は、新2・3年生になった皆さんと顔を合わせることになります。振り返りによる取り組みをしっかりと実践することにより、新年度に向けた自覚と覚悟をもった一人ひとりの表情をみせてもらえることを期待しています。

以上、3学期を終えるにあたっての言葉といたします。

※終業式は新型コロナウィルス感染症防止のため放送にて実施しました

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