グローバルな挑戦2024年8月10日 (土)
グローバル(ブータン)探究フィールドツアーレポート<前編>
7月29日から8月7日まで実施したグローバル探究(ブータン)の様子をお届けします(前編)。
今回は、ブータンにおける高校生同士の交流がメインとなる前編です。
7月29日、グローバル探究チームの生徒4名がブータン王国へ向けて日本を出発しました。
生徒4名のチームは、4月からブータンについて学び、現地の高校生ともオンラインで交流してきました。いよいよ、本場ブータンの地を踏めるということで、期待が高まります。
長いフライトの末、ブータン、Paro(パロ)空港へ着陸。
青い空にそびえ立つ山々、カラッと乾いた空気、強い日差しに、日本から遠く離れた場所に来たことを実感します。
Paroの町中で民族衣装を購入。男性はゴ、女性はキラと呼ばれる服装で、現在でも公の場所から日常生活まで、広くブータンの人々はこの衣装を着用しています。数えきれないほどの色や柄の選択肢がありました。
パロ教育大学を訪問。”ディグラム ナムジャ”という、ブータンの礼儀作法の講義を受けました。生活の中での心構えや、ゴ、キラの着方、お辞儀の仕方を習い、ブータン文化への理解を深めました。
7月30日、今日から4名の生徒は3つの高校へ分かれます。
3泊4日の宿泊先も、それぞれが寮やホームステイ。英語とゾンカ語に囲まれた、チャレンジングな時間がスタートしました。
高校へ到着すると、校長先生からの温かいおもてなしがありました。
PBL(Project Based Learning:探究学習)クラブの活動を見学していると、日本の高校生が来たと知った生徒が、次々と訪れ、たくさんの質問を投げかけてくれました。
7月31日、Gedu(ゲドゥ) Higher Secondary Schooでは、Pakshikha(パクシカ) Central Schoolと合同のワークショップが開かれました。各校のPBLクラブによる探究中間発表会に、本校の生徒2名も参加し、各々の探究テーマに沿って英語でプレゼンテーションを行いました。
緊張しながらもステージへ。途中、キンニャモニャ踊りのデモストレーションをはさむという工夫に、会場からは拍手が湧きました。
ワークショップ後は、「Cultural Exchange」の時間。ブータンと海士町の民謡を一緒に踊りました。海士町から持って行ったしゃもじを交代で持ちながら、大きな輪になって踊った「キンニャモニャ踊り」は忘れられない時間になりました。
8月1日は、ブータンの高校生活体験日。朝の全校集会で一日がスタートしました。
ブータンでは、ゾンカ語(国語)以外の全ての授業が英語で実施されます。数学や、物理、歴史などの授業を新しくできた友達と一緒に受けました。
仲良くなった生徒と一緒にブータン料理エマダツィや、日本のカレーも作りました。
各校、心を尽くして本校生徒をおもてなししてくださいました。あたたかく迎え入れてくださった校長先生や先生方、生徒の皆さん、ありがとうございました。
ここからは、各地での寮生活やホームステイの様子をご紹介します。それぞれの生徒に「思い出に残っていること」を一言で話してもらいました。
Pakshikha(パクシカ) Central Schoolに滞在した生徒は、男子寮を体験。
思い出に残っているのは、「日本から持って行ったカードゲームで寮の生徒たちと遊んだことです。ブータンの人が日本のゲームを楽しんでくれたことが嬉しかったです。」
Gedu(ゲドゥ) Higher Secondary Schoolに滞在した生徒はホームステイ。ホストファミリーに加えて、その友人たちも一緒に寝泊まりしていました。
「同い年のホストファミリーと、その友人2人がずっと一緒にいてくれました。最初は距離を感じていたけれど、笑う場面が一緒であることに気づき、安心しました。同じタイミングで笑顔になるので、いつでも楽しかったし、だんだん距離が縮まったことは嬉しかったです。」
Chukha(チュカ) Central Schoolに滞在した生徒の一名は、女子寮へ。
「最初は寮の生徒たちも私に慣れない様子でした。でも、過ごしているうちに返ってくる挨拶がどんどんフレンドリーになっていったことが思い出に残っています。仲良くなると、お菓子などをプレゼントしてくれました。」
Chukha(チュカ) Central Schoolに滞在したもう一名は、ホームステイ。
「一番の思い出は、ホームステイ最終日に、ホストファミリーとドライブに行ったことです。スピードを出した車の中で、皆で大音量でブータンの歌を歌いました。ブータンのラップも教わりました。」
それぞれに、素敵な思い出をつくることができ、別れ際にはとても名残惜しそうな様子でした。生活に慣れない生徒を、ブータンの方々はいつでも気にかけてくださり「Are you happy? OK?」と声をかけてくださいます。このフィールドツアーを通して感じた思いやりやホスピタリティを、帰国後も忘れずに、日常に取り入れていきたいと思います。