グローバルな挑戦

グローバル探究(ブータン)フィールドツアー活動レポート<後編>

5日(木)から8日(日)、グローバル探究(ブータン)フィールドツアーを行いました。

今回は、「グローバル探究(ブータン)フィールドツアー活動レポート<後編>」ということで、7日(土)からの活動報告を記載します。
※5日(木)から6日(金)までの活動報告は、「グローバル探究(ブータン)フィールドツアー活動レポート<前編>」をご覧ください。

7日(土)午前のプログラムは、大森町探索から始まりました。
自分たちでテーマや問いを持ちながら街の中をフィールドワークをしました。世界遺産に登録された街の中にある、日常と非日常。島前地域にはないような風流な街並みを歩きながら、「インスタレーション」や「残るもの、残らないもの」を探しました。一方で生徒のメモには、「その町の暮らしをお邪魔しているような気分で、町民みんなが知り合いだ。」など、島前地域と重なるところもいくつかあり親近感がわいたと書き残す生徒もいました。


(ブータン衣装のキラを身にまといながら、街を歩く生徒)

午後からは群言堂に行き、三浦類さんの施設紹介と松場登美さんの講演を聞きました。

(三浦さんの施設案内の様子)

三浦さんからは群言堂の歴史や、阿部家がどのようにして生まれたのか、そして今の製品がどのようにして造られているのかの話を伺いました。「どうして国内のものにこだわるのか」という質問に対し、これまでの職人さんたちとの繋がりについての話をしてくださり生徒達もその場では見れない人との繋がりを感じているようでした。

松葉さんは暮らしを見直さないといけないという直観の元、結婚を気に辿り着いた大森町で夫と行商を始め、古民家を自らの手で立て直し、そして群言堂を作り上げました。これまでの群言堂立ち上げからの想いや信念、さらには生き方のアドバイスのお話を頂きました。

(すてきなオフィスで松葉さん(右上)から講演を聞く様子)

松葉さんの話の中で「何を作るかではなく、何を残すか」という言葉に、発展や変化の善し悪しに気づく生徒がいたり、「モノの価値は方向、価値、観点で決まりそう、なんでだろう」と新たな問いを持つ姿が見られました。

この日の夜には、温泉津で神楽鑑賞をしました。

大迫力の演技と音楽が圧巻でした。初めて神楽を見る生徒もおり、ミュージカルみたいと比喩していました。本来であればこの時期にお祭りがあったのですが、コロナで中止になり、少しでも温泉街を盛り上げたいという街の人の思いで今回の講演に至ったそうです。行く場所行く場所で人の想いに触れる今回のフィールドワーク。「残るモノ・残らないモノ」のヒントが少し見えてきた2日目でした。

8日(日)は足立美術館に行きました。
ここでは、日本庭園や横山大観などの多くの絵画を鑑賞しました。一人ひとり自分のペースで見進め、じっくり日本らしい美の有り方を感じていました。

4人とも作品の見方はそれぞれで、自分の好きと感じる作品は片手ほどだった、自分の気に入った作品とお土産ランキングの1位の作品が同じで驚いた、画家の想いをイメージしながら作品を楽しめたなどの各々の作品の見方について最後に話す様子も少しあり、美術に対する考えや捉え方を広げようとする生徒の姿がみられました。
前日までの2日間で多くの人に出会い、その出会いや言葉で自分の価値観アップデートしているようでした。

全日程を通して、たくさんの学びを与えてくださった、佐々木さん、久保田さん、三浦さん、松葉さんをはじめとする多くの皆様に感謝いたします。

現在、学校祭で自分たちの学びを形にして表現するための準備を進めています。このフィールドワークで出逢った、新しい価値観、気づかなかったモノの見方捉え方、モノが残っていく理由をもう一度話合って言語化し、たくさんの人に自分たちの学びを共有できるように動き続けます。

この記事をシェア