校長室より

2学期終業式講話:つねに最上位目標に立ち返る

 本校の最上位の目標は何でしょうか。

 

 本校の校訓は、校歌の歌詞にも登場する、「真理・理想・進取」の3つです。

 

教育目標は4つあります。

⑴真理の探究に向け、協働的に粘り強く挑戦する人の育成

⑵理想を追求し、自己を高め、地域社会に貢献する人の育成

⑶進取の気象を持ち、主体的、意欲的に行動する人の育成

⑷心身ともに健康、情操豊かで、他人を思いやる人の育成

この4つの教育目標は、ほぼそのまま、生徒と教職員の「行動指針」にも反映されているものです。

 

また、本校では、中期的なスローガンとして、3年前から「失敗を共に称え合う学校」を定めています。

『生徒だけでなく教職員も失敗を恐れることなく果敢に挑み、振り返りによって失敗さえも糧とする「踏み込みの島前」「ふりかえりの島前」を本校の文化、価値観に昇華させるべく「失敗を共に称え合う学校」を中期的なスローガンとする』と説明があります。

 よって、本校の学びの基本は、「行動と内省」(Action&Refrection)であり、気づく、考える、話し合う、実践する・巻き込む、失敗する・成功する、振り返る、を繰り返すこととされています。

 生徒の皆さん、2学期の期間、このサイクルはどれだけ回すことができたでしょうか。

 

多様な人材を輩出している松下政経塾というところの行動指針のなかに、「成功の要諦(かなめ)は、成功するまで続けるところにある」という一文があるそうです。

この行動指針を紹介した雑誌の文章に、次のような提案がありました。『人類の進化のためには、これまで誰もトライしなかった挑戦を試みることが大切である。しかし失敗に対する恐れが心のブレーキになる。

そこで、ある時点でまだ成功とは呼べずとも、「失敗」と呼ぶのはよそう。「未成功」と呼ぼう』と。続けて、『経験から学び、衆知(多くの人の知恵)を集め、あれこれ工夫し、質の高い未成功を積み重ねていくことが成功への道である』と、説いています。

 

 2024年の5月に本校を会場に行ったレスリングフェスティバルの場で、私は次の挨拶を行いました。

『本校のレスリング部には「愛される人間になれ」という言葉が受け継がれています。

「愛される人間になれ」

この言葉は、家族や友人、自分の周りの人たちから「愛される人間になれ」という意味だけではないと私は考えています。

レスリング競技に(愛される人間になれ)、あるいは地域に(愛される人間になれ)、学問に(愛される人間になれ)、高校生活に(愛される人間になれ)…といった、広く、深い意味合いが込められていると思っています』

 

改めて問います。本校の最上位の目標は何でしょうか。

 

 2学期あるいは今年を振り返り、年末年始を有意義に過ごし、誰もが新年のよいスタートをきるように願って、講話とします。

 

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