グローバルな挑戦

令和七年度グローバル(ブータン)探究レポート ~第三弾~

 グローバル探究(ブータン)の様子を引率教員・永田がお届けするレポート第三弾です。

 8月2日の朝、生徒たちは各校でのスクールライフ体験を終え、合同ワークショップの開催地「Pakshikha Central School(パクシカ校)」に集結しました。ここでは、各校で取り組んでいるPBL(Project Based Learning:課題解決型学習)の活動を共有し、意見交換を行いました。

 ブータンの生徒たちが発表したテーマの多くは「ごみ」や「環境資源」に関するものでした。特に興味深かったのは「エコブリック」という手法です。これは、使用済みペットボトルにプラスチックごみを隙間なく詰め込み固めたものです。リサイクルが難しいプラスチックをゴミとしてただ捨てるのではなく、レンガのように積み上げてベンチや壁、花壇などに活用するため、環境保全の取り組みとして注目されています。ごみ問題は国全体の課題となっており、ブータンの高校生が真剣に解決策を模索している姿が印象的でした。

 一方、島前高校の探究チームは「ごみ問題」「環境資源」「GNH(Gross National Happiness:国民総幸福量)を基盤としたブータンの教育法」「子どもの権利条約」について発表しました。5月のチーム発足以来、週1回2~3時間の準備を重ねてきた成果を堂々と発揮しました。日本で立てた仮説をブータンでの活動を通して検証し、時に立証できないと気づいた経験も率直に語ることで、日本とブータンの比較や両国のメリット・デメリットを明確に示し、聴衆の関心を集めました。また、言語の壁があっても、表情やジェスチャーを駆使して熱心に思いを伝えようとする生徒たちの姿が心に残りました。

 発表後の意見交換会では、ブータンの生徒たちが感じている本音を引き出そうと、準備した質問やアイテムを活用して対話を進めました。特に印象的だったのは「校則や先生方に不満を持つことはないのか?それを変えようとアクションを起こしたことはあるか?」という質問に対する答えです。「時々思うことはあるけれど、先生方に従っていれば、自ずとなりたい自分になれる」という返答が印象的でした。その会話の後ろで先生たちがゲームをしていた光景が、さらに印象的でした…(笑)。なぜ生徒がそのように考えるのか—宗教的背景なのか、文化的な価値観なのか。改めてブータンを訪れ、理解を深めたいと感じました。

 ランチは school canteen(学食)のシェフが特別メニューを用意してくださいました。中でも、ブータンの伝統的なチーズ「ダツィ」が特に人気でした。通常は唐辛子と組み合わせた「エマダツィ」として提供されることが多く、その辛さから食べられない生徒もいましたが、この日はチーズ本来の味を堪能でき、そのおいしさに多くの生徒が感動していました。

ランチ後、私たちは「海士町の民謡・キンニャモニャ」を紹介し、踊り方をレクチャーしました。全員で大きな輪を作って踊る中で自然と交流が生まれ、言葉や文化の壁を越える素敵なひとときとなりました。歌や踊りには、海を越えて人をつなぐ力があることを改めて実感しました。

 次回は、8月3日より首都ティンプーで行った活動の様子をご紹介いたします。

<これまでのレポート>

ブータン探究レポート 第一弾

ブータン探究レポート 第二弾

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