グローバルな挑戦

海外研修の代替となるグローカル研修を実施しました(4日目)

2月2日(火)〜4日(木)でシンガポール海外研修の代替となる島前地域でのグローカル研修を実施しています。

新型コロナウイルス感染症により中止となってしまったシンガポール海外研修。生徒の中にはシンガポールでの研修に惹かれて入学した生徒もいるくらい、本校にとっては非常に大きな行事です。また、地域課題解決型探究学習の発表もこのシンガポール海外研修に合わせてスケジュールが組まれており、生徒にとっても教員にとっても非常に残念な結果となってしまいました。

年度当初には国内他地域への研修旅行等も粘り強く検討していましたが、緊急事態宣言が出るなど不安定な情勢が続き、最終的にはまだ新型コロナウイルス感染症が出ていない地元・隠岐島前地域での実施となりました。残念ながらシンガポールに行くことはできませんでしたが、「島前でやるとなったことに意味があるはず」を合言葉に、2年部の教員・コーディネーターチームが一丸となって準備を進めてきました。

今日は4日目(最終日)の様子をお伝えします。

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最終日は、4日間の総括の位置付けで長い時間をかけてのふりかえりです。
プレゼン会場となったノアホールに移動し、ホールの中でふりかえりの手順などのレクチャーがありました。大きくふりかえりの方法として用意したのは3つでした。

ひとつめは、ひとりで静かにふりかえりたい。
誰かと時間を共にするわけではなく、一人でゆっくりと浸りながら潜りたい。集団生活となった数日間を思い返すために一人の時間が必要という生徒向けです。

もうひとつは、対話しながらふりかえりたい。
誰かと対話することで自分自身の気づいていない自分に気づけたり、他人のふりかえりを聴いて自分自身が新たに気づくことがあるタイプの生徒向けにつくりました。

そして最後は、レゴをつかってふりかえりたい。
研修の冒頭でもあったレゴシリアスプレイを使ってのふりかえりです。言語化がなかなかしづらい、浮かび上がってくる像はあるけど言葉として捉えられない、言語化してしまうときちんと表現できない、そんな生徒向けのプログラムです。

それぞれがふりかえりを終えて、最後は円になって一人ひとりが自分自身の言葉でふりかえりを共有しました。事前学習からこの時間までのふりかえりのつもりで設定した時間でしたが、高校入学前からふりかえりをする生徒や、この研修を通して自分自身にどのような越境があったのかを説明してくれる生徒など、様々なかたちで、それぞれの言葉で話をしてくれました。教職員チームもサプライズ発表(!)を織り交ぜるなど、久しぶりに和気藹々としながらも真剣な眼差しが交差するふりかえりの時間となりました。

これで研修旅行の代替プログラムは終了です。
2日目の岡田武史さんの公演の際に、「起こることすべてに意味がある、その意味を考えるんだよ」というお話しがありました。今年は新型コロナウイルス感染症の影響でシンガポール海外研修に行くことはできませんでした。でも、起こることすべてに意味があるのではないかと今であれば信じることができます。シンガポールに行けなかったからこそできたことがあったのではないかと思います。

気持ちを切り替えて前向きに取り組んでくれた生徒の皆さん、ご参加いただいたゲストや地元三町村の皆様、ご理解・ご協力いただいた保護者の皆様、そしてグローカルに工夫し、様々なかたちで挑戦をしてくれた2年学年部の先生方、英語プレゼン指導を最後の最後までサポートしていただいた英語科の先生方、皆さんのおかげで胸を張れる、シンガポール行きに勝るとも劣らないプログラムになったのではないかと思います。

本当に皆さんおつかれさまでした! ありがとうございました。

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