校長室より2025年4月12日 (土)
令和7年度1学期始業式 校長講話「汝、何のためにそこにありや」
先ほどもお話ししたように、私はここへ来て昨日でちょうど1週間になりました。春休み中だったので、なかなか生徒のみなさんにお会いする機会がありませんでしたが、みなさんはこの春休み、何を考えて、どのように過ごしましたか?
新学期を迎えるにあたり、新たな気持ちや期待を込めて、今日ここへいてくれるのではないかと思っています。学年が1つ上がったので、気持ちの上で、また見える景色や周りの環境も少し違って見えるのではないでしょうか。先ほどお迎えした新しい先生方と新たな雰囲気の中で、ちょっとだけ新しい自分、何かに挑戦し、取り組んでいこうとする自分にわくわくドキドキする気持ちを持っていてくれたらうれしいなぁと思っています。
明日は新入生を迎えることになります。今年度本校は創立70周年を迎えます。明後日入学してくる新入生の先輩として、様々な手本であってほしいと思いますし、一緒に新しい島前高校の歴史を築いていってほしいと願っています。
明後日の入学式で新入生にも同じ言葉を贈ろうと思いますが、今日この新学期のスタートにあたり、皆さんにも同じ言葉を贈りたいと思います。
「汝、何のためにそこにありや」
アメリカのハーバード大学のジョンソン教授がいわれた言葉ですが、秋田県の県立秋田高校で、昭和40年頃に当時の校長先生が常々おっしゃっておられた言葉です。それ以降秋田高校で代々受け継がれている言葉と聞きました。「あなたは、なんのためにここにいますか?」。
この「問い」を常に自分自身にも投げかけ、島前高校生として、いつ、だれに聞かれても自分の過ごすこの場所、この学校で、自らの存在意義を即座に断言できる、そういう自分になってほしいと願っています。
存在意義などというと少し難しい言葉のように感じるかもしれませんが、ここで自分がしたいこと、ここで自分ができることを思い描いてください。そして、さらに多くの人、友達だったり、先生だったり、周りの大人たちであったりと、多くの人との関わりの中で、自分にしかできないこと、自分のだからこそできることを見つけてください。それがきっと「問い」に対する答えになるはずです。そんな大それたことでなくてかまいません、例えば「今度入ってくる新入生のために何ができるのか」「新しいクラスの中で自分はどんなことができるのか、したいのか」そんな身近なことからでもかまいません。また3年間の高校生活の中で入学したときの目的や目標、1年あるいは2年この学校で過ごして考えたやり遂げたいこと、今一度しっかりと思いだし、見つめながら今年度のあらたな思いをここに自分への「問い」として投げかけてみるのもよいでしょう。
「汝、何のためにここにありや」
ここにはやりたいことをやれるきっかけや機会がたくさんあると聞いています。きちんと伝えれば友達や周りの大人が協力してくれるはずです。ひと・もの・こととの新しい出会いを大切に、新しい学びに向かってこれまで以上に積極的に取り組んでいってくれることを期待しています。