インタビュー特集2023年1月30日 (月)
失敗共創インタビュー③(ゲスト:地域みらい留学365 2期生清水千陽・鈴木琥大郎・高見澤結羽)
今年度より、本校では、学校スローガン「失敗を共に称える学校」を掲げ、学校経営目標を着実に前に進めるために、失敗共創プロジェクトが立ち上がりました。 失敗を恐れずに挑戦し、その挑戦を見える化し、失敗からの学びを称える。 それが「失敗共創プロジェクト」です。
第3弾となる今回は、地域みらい留学365の2期生として今年度4月から島前高校の2年生に加わった清水さん、鈴木さん、高見澤さんにインタビューをしてみました。インタビュアーは同じく島前高校2年の松野下と家田です。
みんな:今日はよろしくお願いします。
鈴木:緊張しますね。
家田:テーマも失敗なので気負わずいきましょう!
家田・松野下:島前高校に来てある程度時間が経ちましたが、今取り組んでいることはなにかありますか?
鈴木:夢探究がすごく楽しいなぁ。貝殻からチョークを作っていて、今のところ全然失敗だらけなんだけど、考える前に行動してそれを結果と結びつけて、じゃあ次こうしよう、ああしようと実験を繰り返すのが楽しいんよなぁ。
清水:私は、部活(地域国際交流部)かな。新体制ができて、これから動き始めていく段階だから楽しみなんだよね。
高見澤:私は、夢探究の企画のために協力者さんにアポがとれてここから進んでいくところ。もともと海外の人と隠岐島前地域の人をつなげることをしようとしていたけどコロナで断念した。そこから島前地域のALTと高校生をつなげる方向に方向転換。海外留学生のルトゥも加わってこれから進んでいくところ。
松野下・家田:夢探究も佳境ですね。これまでの島前高校生活の中で、失敗を恐れずに踏み込んでみたことはなにかありますか?
鈴木:僕は、(学校経営補佐官の)大野さんに喋りに行ってみたことやな。めちゃめちゃ緊張しながら、そのとき自主的なプロジェクトとしてやろうと思っていたキャンプ企画を相談しに行ってみてんな。そうしたら、いきなり「それってやる必要あるの?」と言われて。ハッとなってしまったんよ。島前高校の人っていろんなプロジェクト持ってるやんか、すごいやんか。僕もなんかした方がいいんかなぁと思ってしまっていて。だけど、「それって必要あるの?」と言われて、周りと比べてしまっている自分に気づいて。せっかく365で来たし、みたいなのもあって、焦ってしまっていて。でも、「一回(受験で)落ちたときと比べて自分がどう成長したんだ?再チャレンジできるくらい成長しているだろう。他の人と比べずに、自分がどうしたいかで考えればいいよ。焦らず行こう。」と言ってもらえて。正直、ど真ん中すぎてボロ泣きしてしまったんよ。
清水:私は、ここにきたことかな。いままで大きい失敗をしたことがなかったからなぁ。でもここを受験することにして、昨年度、試験会場に来て周りを見て圧倒された。このときは、一番頑張った。私の人生最大のチャレンジはここだった。私結構のほほんと生きてきて、大きな失敗をしてこなかったの。テストの点が悪かったとかそういうのはあるよ(笑)だけど大きい失敗、やばいかも!!みたいなのはなかった。でもここに来ようと思って受験会場きて絶対受かるやんみたいな人ばかりで、全員が受かるようにしか見えなくてあ、もう無理だと思ったりして。それかな、1番頑張ったのは。今まで結構将来のこととかを考えることから逃げてきてたんだけど、この受験が悩むきっかけになったなぁ。
高見澤:私は、Entoのプログラムに参加したとき、スタッフとして働き始めた一日目にお客さんのお水を入れるやつを何個か割って、あ、お金取られる〜って思った。
清水:あ、カラフェ?
高見澤:そう、カラフェ。カラフェ割りましたー!
鈴木:あー、僕もそれセントラルで割ったよ(笑)
高見澤:失敗してるやん!
鈴木:あ、してたわ。失敗してた(笑)
松野下・家田:最後に、失敗を通して感じたことや得たことはなにかある?
鈴木:俺はあの経験を経て、人と比べそうになったときに「大野さんを心に宿す」ようになったことかな。そんな人に会えたことが得たことだと思う。
清水:私はこっちにきてから、考えてもなかった質問をされる経験を多くするようになって、質問されたときに瞬時に自分の気持ちを言葉にすることって大事だなと思ってる。
高見澤:いい意味でこのまちを知った。ものを無くしてしまったときに、その近所の人に伝えたら、それが後日返ってきたことがあって。その時に、この島って温かいなと感じた。自分の地元では想像できない。そんな場所を知れたことがよかったと思う。
家田・松野下:今日はありがとうございました!また、時間が経って、3人に聞いてみたいですね。
清水・鈴木・高見澤:ありがとうございました!
【インタビュー所感】
<松野下>
3人の話を聞いて思ったことはみんなの吸収力がスポンジのようだということです。隠岐にきてすぐにそれぞれが自分から行動したことだったり、偶然起こった珍事件だったりを通して自分なりに考えたり、変化したり。私は隠岐に来たばかりの頃は慣れるのに一生懸命で自分から行動したり、そこから何かを考えたりする余裕がなかったように思います。なので3人をみて周りの環境を吸収して成長している姿はすごいなと思います。3人の変化は今回の話を通して感じたこともあるのですが3人が学校で過ごしている様子をみても感じます。また、鈴木くんが中学の頃までは環境を受け入れて評価していたけど、隠岐に来てからは自分から変えたらいいじゃん、動いてみたらいいじゃん、と思うようになったと言っていたことが印象に残っています。周りを変えるっていうよりも自分の感じ方を変えていこう思うと言っていたことも印象に残っています。
また、ゆう(高見澤さん)が島に来たのに島の隅々まで知らないの勿体無いじゃんって思ってるから外に出ている。今日外出たいと思ったら自分の心に素直に行動するようにしている、と言っていたのも印象的です。外出てよかったって思う価値あるものばかり、この島は。と言っていて、そういう想いを持って過ごす1年間はものすごくいいものになるだろうなと思いました。
ちはるちゃん(清水さん)が言っていた、帰ったら人との関わりを大事にしたいという言葉も印象に残っています。私は同じ中学出身なのですが、隠岐で過ごして戻るとどう感じ方や考え方、過ごし方が変わるのかすごく気になるところです!
<家田>
2年生という1年間だけの365生。”編入”というハードルはとても高かったと思います。
それでも、それよりも。行ってみたい、やってみたいの気持ちが大きくて、実際に行動に移している彼らは本当に尊敬します。
インタビューを通じて、私の1年間で学べたことが彼らの1ヶ月かのように、ものすごい速さで色々なものを吸収して、凄く成長しているのだなということを感じました。
彼らのこれからを楽しみにしつつ、彼らから学んだことを活かして自分自身も成長出来たらいいなと思います。