校長室より

離任挨拶

隠岐島前高校応援団の皆様

 

離任挨拶

校長 井筒 秀明

 

これまで本校の教育活動に対し、様々なご支援をいただきました皆様ありがとうございました。今年度末をもって定年退職となりますが、皆様からの温かいご支援に感謝申しあげます。

島前高校に赴任した当初は、心の中で「本当かなぁ」と呟く毎日でした。その理由は2つで、一つは母校の校長である自分と、もう一つは全国から入学している生徒の多いこと。どちらも俄かには信じがたいことでしたが、それでも校長であることについては、脇を固めてくれる人材に恵まれ、また、意欲のある教職員や志の高い生徒たちの力も借りて、少しずつ校長にしてもらってきたというのが率直なところです。一方、島外から志願してくる生徒たちについては、長期休業明け、本土から隠岐に向かう境港のフェリー乗り場で、挨拶を交わし、声を掛けてきてくれる生徒の多いこと、未だに現実とは思えず、そんな時にまた、「本当かなぁ」と呟いていました。

今年で12年目を迎える隠岐島前高校魅力化プロジェクトも、2019年からは対象を高校に限定せず地域全体へと広げ、地域全体で協働しこの地で学ぶ価値を高めていく取り組みに移行してきているところです。来年度、新学科(「地域共創科」)が新設されることや島前地域で2年目を向かえる「大人の島留学」などの還流の動きは、この先5年後、10年後の本校やこの地域の未来を照らす希望の光になり得るものと受け止めています。この教育魅力化の取り組みを進めていく上で、その指針にしているのが「隠岐島前高校魅力化構想」で、現在は「第3期魅力化構想」へと引き継がれています。教育魅力化の取り組みに関わるようになって一つ感じていること、それはこの島前という地域、そして魅力化に関わる人たちに共通していることとして、簡単に「それはできない」と言わないプライドです。この姿勢には、これまで私も随分多くのことを学んできました。このプライドを胸に秘め、本校の教育魅力化の立ち上げに関わり、ここまで引き継いでくれた先人の想いを、これからも教職員と在校生が一緒になって未来につないでほしい、そう願います。

今後は、私自身が隠岐島前高校応援団の一員として島前高校の進化を見守りながら、応援していきたいと思っています。

これまでのご支援、感謝の念に堪えません。ありがとうございました。

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